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2025.01.28
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様々な会社のリーダーや創業者の半生を追いかけて心躍らせる「創業者オタク すずきすい氏」に、多様な創業者たちの名言を紹介いただきました。今回は、挑戦者にとって強力な指針となるフィル・ハンプソン・ナイト氏:ナイキ創業者の言葉です。
ナイト氏は、世界的なスポーツブランド「ナイキ」を一代で築き上げた人物です。その成功の背景には、靴への情熱と、ビジネスへの揺るぎない集中力がありました。ナイト氏が語るこの言葉は、彼がどれほど「靴」に熱狂していたのかをよく表しています。
彼は学生時代からランナーとして「靴」とともに生きてきました。とはいえ、当時から靴を売る商売をしようと考えていた訳ではありませんでした。しかし、彼はなにより走ることが好きだったのです。そんな彼は、大学時代、最終学年の時に、起業に関するセミナーを受講し、当時から身近なものであった「靴」についてレポートを書いたのでした。レポートの中では、日本のランニングシューズの可能性について言及。次第に、彼は強い興味を靴、そして日本に向けるのでした。1962年、ナイト氏は、オレゴンの「ブルーリボン・スポーツ」社の代表として、日本のシューズメーカー「オニツカ(現・アシックス)」を訪れ、同社の靴をアメリカで売るビジネスを始めます。
今や、プーマやアディダスをしのぐ、スポーツ用品界の巨人となったナイキ。始まりは、靴の代理店販売をする小さな小さな名もなき会社。ナイト氏は、走ることが好きで靴に興味を持ち、靴に全てを捧げ、CEOとして40年間、会長として12年間、一代でナイキブランドを築き上げたのです。
ナイト氏の行動には、常に「興味あるものに飛び込み熱狂する」力強さが伺えます。彼の20代前半は、「自分とは何者なのか」常に探し求める日々でした。世界放浪もしています。その後に日本に訪れました。常に頭にあった「走ること」。そして常に身近なモノであった「靴」。そこにビジネスというレンズを重ねた時に、彼の興味や好奇心は、熱狂に変わりつつありました。
「これは世界の市場を獲れるかもしれない」
自分の好きなモノが可能性を秘めていると気づいた時、彼はいてもたってもいられなくなったわけです。好きな物事を色々な角度から解剖し、理解や知見を深め、とにかく行動に移してみる。もちろん苦しい時も悲しい時もありますが、根底にある熱狂が彼の背中を強く押しつ続けました。何をみても、何をしても、常に「靴」の事を考えて生きてきたナイト氏のアクションの果てに、世界一のスポーツ用品ブランドと言っても過言ではない、現在のナイキが創られたのです。まさに、ナイト氏の好きなモノ=靴であり、靴=熱狂であり、この熱狂こそ、ゆるぎない原動力というわけです。
ナイト氏の言葉には、成功するために興味関心事を一つに絞って集中したくなるほどの好きな物事を見つけることの重要性が込められています。起業の末に成功を掴むことは容易なことではありません。辛いことも苦しいことも当然のように押し寄せてきます。だからこそ、好きなことをやればいいのです。その好きなことが、本当に自身の熱狂を生むモノならば、きっとそれは形を成し、色を帯び、社会に影響を及ぼすことでしょう。
この名言から学べるポイントは
・自分自身が熱狂出来る物事を見つけることの強さ
・熱狂が人動かしお金を動かし社会を動かすということ
これから挑戦を始める方にとって、この言葉は目標を明確にし、一貫性を保つという手法を超えて、一貫してこれをしていたいという熱狂が、ゆるぎない原動力となる事を教えてくれます。すべてを注ぎ込む覚悟を持ち、未来を切り拓きましょう。言葉の力を纏って、さらなる挑戦へ。
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