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2025.10.03
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会社員として安定した収入を得ているうちに「自分の事業を持ちたい」「もっと自由に働きたい」と考える人は年々増えています。この流れの中で注目されるのが「副業」と「起業」という2つの仕事スタイルです。どちらで一歩踏み出すべきか、迷う方も多いでしょう。この記事では、両者の違いや実務面、メリット・デメリット、その他の働き方も含めて解説します。
起業は、自分自身が事業主となり会社や事業をゼロから立ち上げ、独立して収益・リスクの全てを背負う働き方です。対して副業は、本業(会社員など)を続けながら、空いた時間で新しい収入源や経験を得るサブビジネスです。副業にはアルバイト型やフリーランス型、ネット販売や投資、個人事業主としての活動など様々な形があります。
【副業】 | 【起業】 | |
---|---|---|
[本業との関係] | 並行して行う | 本業を辞めて事業を主軸に |
[収入] | サブ収入や就労経験が得られる | 全ての収入・リスクを自分で担う |
[自由度] | 時間と場所の選択肢が増える | 事業内容も働き方も全て自分次第 |
[リスク] | 小額投資でリスクを分散 | 投資や借入など初期リスクあり |
[社会保険・税務] | 会社員扱いを維持できる | 社会保険や税務の全責任 |
[目標] | お小遣い・スキル・人脈拡大 | 大きな収益・事業の拡張 |
副業は“お試し起業”の場にもなり、本業の安定と新しい収入源のチャレンジが両立できます。一方、起業は「本気で独立」するための選択肢であり、事業の成長・社会的インパクトを求める方に向いています。
近年は、単なる副業や会社設立だけでなく、パラレルキャリアや社内起業、インフルエンサー活動、投資型の副業など、多様な働き方が広がっています。副業で自分の得意分野だけを磨きながら複数収入源を持つことや、会社員のまま社内新規事業に参加する道も選べます。自分のライフスタイルや価値観に合った道を、先入観に捉われず選択することも大切です。
• 安定収入を維持しつつ、スキルや人脈、経験を広げられる
• 小さめのリスクで、仕事の幅や収入の柱を増やせる
• 本業の空き時間を有効活用できる
• 本業との相乗効果でキャリアアップも期待
• 時間・体力・モチベーションの管理が意外と難しい
• 就業規則や本業とのバランス、心身の負担などのリスクも
• 大きく稼げる副業は少ない
• ネットやSNSの副業ブームには落とし穴も(詐欺・誇大広告など)
• 自分の裁量で仕事設備・報酬・働き方を自由に設計
• 成長すれば大きな収益・社会的成果も狙える
• 自分のブランドや事業を育てるやりがい、人脈やスキルが一気に拡大
• 収益化までに時間や投資がかかり、失敗リスクも高い
• 社会保険や税務など運営の全責任を負う
• 精神的な負担・孤独感が強まる場合も
• 退職金や福利厚生など会社員の特典は失う
• 副業は“お小遣い稼ぎ”だけとは限らず、本業に迫る収入も可能
• 起業すれば自由になれるとは限らない。全ての責任とリスクを背負う覚悟も
• 本業が副業を禁止している場合は就業規則の確認は必須
• 副業にも確定申告や税金の義務が発生(原則20万円以上の所得で申告必要)
• 転職や起業に伴う社会保険・年金・失業保険の扱いも要注意
1. 本業のルール・就業規則/副業規程の確認
会社員が副業や起業を始める場合、まずは自社の就業規則や副業の可否、兼業申請の有無をしっかりチェックしましょう。知らずに行動してしまい社内トラブルになるリスクもあるため、事前に上司や人事に相談することが安心につながります。
2.やりたい事業や副業の“ニッチ”を調べ、実例も研究
今の自分がどんな仕事なら続けやすいか、市場に競合はいるかなど、自分の強みや得意分野のリサーチは必須です。現役副業者・起業家のブログ、レビュー、イベントなどに参加してリアルな声や成功事例を集めましょう。
3.収益計画・初期投資・リスクヘッジを予測する
どれくらい収入が見込めるか、初期費用がいくらかかるか、万が一損失が出た場合の備えはあるか。Excelなどで収支計画表を作り、支出・利益のシミュレーションを行うことで、無理のない計画づくりができます。
4.家族やパートナーと事前の相談・調整を怠らない
独立には心身への負担も生じます。家族や周囲の理解があることで精神的な安定につながり、万が一のトラブル時に助けてもらえることも。自分ひとりで抱え込まず、率直に希望や困りごとを共有しましょう。
5.SNSやクラウドサービス、専門家のノウハウ活用で効率化
手続きや宣伝、人脈づくりにはインターネットやクラウドツール、士業(税理士・社労士)などプロの知見を活用すると、効率的に準備・実践が進みます。困ったら早めに外部リソースを頼りましょう。
6.副業から段階的にトライ+起業準備も平行して進める
はじめから大きなリスクを取るのではなく、小さな副業や試験的なプロジェクトから始められるのも会社員独立準備のメリット。収入や顧客が安定したら会社設立など本格的な起業にステップアップできます。
7.事業が起動に乗ったら、本業を辞めて独立も検討
副業や個人事業で収益や手応えが出てきた段階で、本業から独立するタイミングを冷静に検討しましょう。失業保険や社会保険・税務の手続きも事前に調査し、スムーズな切り替えを心掛けることが大切です。
最近では、副業から徐々に独立して法人化や起業に至った事例が増えています。たとえば、平日は会社員として働きながら休日に副業を展開し、手堅く売上を伸ばしてから会社設立に踏み切った人も。
「副業から準備を重ねたお陰で、お客様や業務が安定している状態で独立できた」という声や、「副業のうちは失敗しても再チャレンジできた。起業後の失敗は大きいけど、準備期間が自信になった」などのエピソードがSNSなどでも多数見られます。
一方で、「副業の収入が思ったほど増えず、精神的にも消耗してしまった」「起業した後に社会保険や税金の計算で戸惑った」といったリアルな苦労話も…。
副業と起業は、どちらも働き方の自由度を高める有効な手段です。大切なのは、自分自身の価値観・ライフステージ・リスク許容度などに合った道を選ぶこと。副業から始める「小さな挑戦」、起業による「新しいビジネスの創造」、どちらも納得のあるキャリア設計に役立ちます。しっかりと準備と情報収集を行い、自分らしい選択をして、新たな一歩を踏み出してください。
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