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2024.07.26
読了時間目安
5分
起業を考える際、多くの不安や疑問が浮かぶものです。
「今の仕事を退職して生活出来るのか?」「売上や収支があうのか?」「開業資金の調達が出来そうか?」「やりたい業界に将来性はあるのか?」
などさまざまな不安要素や課題がでてくるかと思います。そこで起業前後でビジネスのお悩みに対してサポートしてくれるインキュベーションがあるのをご存知でしょうか?
例えば「ご自身のビジネスアイデアが夢物語と思って前に進めずにいる方」「スモールビジネスで相談するのが恥ずかしい方」「基礎的でいまさら人に聞けない」などビジネス自体の知識に不安な方や、「研究や開発が好きだけどビジネスに活かす発想が思いつかない」など商品化に困っている方にもぜひインキュベーションサービスを活用することで、これらの問題を解決し、ビジネスの種を芽吹かせることが出来るかもしれません。この記事ではインキュベーションについてや活用方法をご紹介します。
インキュベーション(英語:incubation)は、新しいビジネスやスタートアップの成長をサポートするためのプロセスを指します。スタートアップの成功率を上げるための支援を行います。もともと英語では「孵化(ふか)」「卵をかえす」などの意味を持つ言葉ですが、現在では「新規事業の立ち上げをサポート・育成する」意味を持つ経済用語としても使用されるようになりました。
インキュベーションを提供する団体・組織は、「インキュベーター」と呼ばれています。インキュベーターの代表例は、ベンチャーキャピタルや自治体、独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)などです。また、最近では、大学が組織内にインキュベーション施設を置いて、サポートを実施しているケースも見受けられます。また民間でも幅広くインキュベーションを行うようになりました。
コンサルティングは主にビジネス戦略や経営課題の解決をサポートするものでインキュベーションはビジネスの成長全体をサポートするもので、資金調達や施設の提供なども含まれます。
インキュベーターの目的は、インキュベーションの目的は、スムーズな起業をサポートすることです。
創業期の起業家やスタートアップ企業は、使えるリソースが少なく、ヒト・モノ・カネ・情報すべてが不足しているケースも少なくありません。
たとえ起業を考えたとしても、起業する前に諦めてしまったり、トラブル・課題に直面して挫折したり、起業後すぐに廃業してしまったりするケースが多くあります。
しかし、インキュベーションを受ければ、資金調達アドバイス・ノウハウ・場所などを提供してもらえます。また、場合によっては出資を受けることもあるでしょう。これにより、起業・事業の創出までに発生するさまざまなトラブル・課題の解決につなげることが可能です。
上記のような支援によって、事業成功の可能性を高められるだけでなく、長期にわたって存続する企業づくりも目指せます。つまり、資金や経験が少ない起業家、スタートアップ企業などでは、インキュベーションが役立つ可能性があります。
新しいビジネスを始める際にメンターがほしい方や資金、人脈、作業場所などのリソースがほしい方。さらに、ビジネスの加速や拡大を求める経営者やスタートアップ企業などにおすすめです。
スタートアップの成功への道は多くの困難や課題が待ち受けています。そんな中で、インキュベーションの支援は起業家たちにとって強力なバックアップとなり得ます。以下に、インキュベーションが提供する主な支援内容を詳しくご紹介します。
経験豊富な専門家やアドバイザーがサポートします。最新のビジネスモデルや業界のトレンドに通じており、起業家に戦略策定やマーケティング戦術の指導を行います。
都心部や街の中心などのオフィス家賃は高額なことが多く、起業した当初は大きな負担となりますが、インキュベーション施設は比較的利便性の良い立地であることが多く、リーズナブルな価格設定が多いです。更に、ミーティングスペースや研究しやすい環境も整っているケースがあります。
資金調達のサポートや補助金情報など融資、補助金などお金に纏わる相談対応もしてくれます。サービスによっては銀行や信用金庫、政策金融公庫の担当者を紹介してもらえたり、投資家やエンジェル投資家との交流会を開催しているところもあります。また、補助金や助成金の最新情報の紹介も行われ、資金調達の際の大きな助けとなるでしょう。
特定の市場や顧客層に関する情報や、競合他社の動向、業界のトレンドなどのマーケット情報や考え方など戦略に関わる部分など相談ができます。
業界、業態に特化したインキュベーション施設もあるので、プロトタイプ制作や、試験環境の提供を受けることができ、製品の品質向上や市場投入に向けた調整を行う上での大きなサポートが得られることもあります。
スタートアップのエコシステムには、さまざまな組織や団体が存在し、それぞれが独自の方法で新しいビジネスの成長と成功をサポートしています。インキュベーション施設もその一つですが、実はこの施設にもいくつかの種類があります。それぞれの特徴や目的に応じて、異なるサポートを提供しています。ここでは、インキュベーション施設の主要なカテゴリと、それぞれがスタートアップにどのようなサポートを行うのかを紹介します。
主に金融的な支援を行うベンチャーキャピタルですが、資金だけでなく、ネットワークや専門的な知識も提供してくれることが多いです。そのため、事業の成長戦略の策定や、市場への進出戦略など、多角的なサポートを受けることができます。
地域に密着した活動を行う自治体は、地域の経済活性化や雇用の創出を主な目的としています。地域資源を最大限に活用して、地域独自のビジネスチャンスを創出するサポートを行っています。
大学には専門的な知識や技術を持つ研究者が多数在籍しています。その研究成果をもとに、新しいビジネスや産業を生み出すことをサポートする役割を持っています。特に技術移転やライセンス事業に強みを持っている場合が多いです。
大手企業や中堅企業は、外部のイノベーションを取り入れることで、自社のビジネスの拡大や新しい市場への進出を図ることがあります。そのため、技術ライセンスや共同研究など、さまざまな形でスタートアップと連携を図っています。
起業の初期段階からサポートを行う専門の会社です。事業計画の策定や資金調達、マーケティング戦略など、起業に関するあらゆる課題をサポートします。また、他の起業家とのネットワーク作りの場を提供することで、新しいビジネスチャンスを生み出すサポートも行っています。
都心部のオフィス家賃は高額ですが、インキュベーション施設は初期費用を抑えることができるため、資金を他の事業活動に活用できます。
専門家によるアドバイスなど、事業運営に必要な多岐にわたるサポートが受けられます。
充実した設備や、会議室などを利用することができます。(コーヒーなどの飲み物サービスやWI-FI環境、複合機、電源、空調など)
また、清掃を代わりに行ってもらえるのも助かる点の一つです。
施設内には様々な背景を持つ起業家や専門家がおり、先輩起業家や企業の担当者など交流会やイベントも開催されます。
公的機関などではビジネスの内容やステージ、チームの資質などの審査基準をクリアする必要があり、全てのスタートアップが受け入れられるわけではありません。
インキュベーション施設は起業家が初期の困難を乗り越え、成長するための場所として位置付けられています。そのため、ビジネスが一定のステージに達した際には新たなオフィスを探さなければならないことがあります。ビジネスが成長してスタッフを増員して自社の事務所が必要になるケースになる事もあるでしょう。
一部のインキュベーション施設は、特定の産業や技術分野に特化しており、その業種や業態に合わないスタートアップには適していない場合があります。入居を検討する際には、その施設が自社のビジネスに適しているかを確認する必要があります。
インキュベーションをうまく活用し、ビジネスの成長を早め、成功に導く可能性を高めてください。
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