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個人事業主が“損しない”確定申告|知らないと失う節税ポイントまとめ

2026.02.25

損しない

確定申告

節税

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読了時間目安

5分

気づけば、今年も確定申告の時期が近づいてきました。

毎年なんとなく申告は済ませているものの、「本来よりも税負担が大きくなっているのではないか…」と感じている方も少なくないはずです。

この記事では、「個人事業主が“損しない”確定申告」をテーマに、節税の基本的な考え方を体系的に整理します。経費算入の判断基準、青色申告のメリット、見落としがちな各種控除、さらに日々の業務の中で実践できる節税の工夫まで、順を追って解説します。

なぜ個人事業主は「確定申告」で損しやすいのか

なぜ個人事業主は「確定申告」で損しやすいのか

個人事業主やフリーランスの確定申告には、「知っているかどうか」で結果が変わる要素が数多く存在します。税金は自己申告が原則であり、誰かが「申告すれば税負担を抑えられる項目」を個別に教えてくれるわけではありません。

特に開業から1〜3年目は、本業の遂行に時間や労力が集中しやすく、記帳や税務の学習が後回しになりがちです。その結果、レシートや領収書を保管していない、経費算入できる支出を把握できていない、といった理由から、本来よりも数万円から十数万円程度税負担が増えてしまう事例も見られます。年間の支出が大きい業種ほど、「どこまでを事業に必要な支出として経費計上できるか」の見極めが重要になります。

ひとりで抱え込まないための“オフライン情報収集”

ひとりで抱え込まないための“オフライン情報収集”

確定申告や節税に関する不安を、インターネットの検索だけで解消しようとすると、「自分の状況には何が当てはまるのか」がかえって分かりにくくなることがあります。

その際は、同じ立場の個人事業主が参加する勉強会や交流会、同業種のコミュニティなどに参加してみましょう。「この費用はこのように按分している」「この控除を活用している」といった、実務的な工夫を共有してもらえる点が大きなメリットです。

また、税理士が登壇するセミナーや、商工会議所・金融機関などが実施する無料相談会も、開業から数年以内であれば一度は利用しておきたい場です。この記事で整理する基本的な知識を押さえたうえで、こうしたオフラインの場で具体的な質問をしてみると、自分の事業状況に重ねて理解しやすくなります。

経費で落とせる/落とせない費用の判断基準

経費で落とせる/落とせない費用の判断基準

経費かどうかを判断する際に最も重要なのは、「その支出が事業の遂行に必要かどうか」という点です。明らかに私的な支出を無理に経費に含めることはできませんが、売上の獲得や業務の効率化のために要した支出であれば、原則として「必要経費」として計上できます。

代表的な経費として計上しやすい支出の例は、次のとおりです。

【経費として計上しやすい支出例】
・通信費:仕事用のスマートフォン料金やインターネット回線費用(私用分は按分)
・家賃・光熱費:自宅兼事務所の場合、仕事で使用しているスペースや時間に応じた按分
・書籍・セミナー費用:業務に関連する書籍、講座、勉強会の参加費用
・広告宣伝費:SNS広告やWeb広告、名刺・チラシの作成費用
・交通費・出張費:打ち合わせや取材など、事業目的の移動・宿泊費用
・外注費:デザイン制作、ライティング、事務作業などを外部に委託した際の費用

一方、完全に私的な支出は経費にはなりません。自動車や自宅、衣類など事業と私生活が混在する部分の経費は、どの程度事業に用いたかを説明できるよう、日々のメモや按分ルールをあらかじめ決めておくと安心です。

見落とされやすい経費の例として、次のようなものが挙げられます。

【経費として見落としがちな支出例】
・サブスクリプションサービス料金(クラウドストレージ、デザインツール、業務アプリなど)
・ガソリン代や駐車場代(取引先訪問など事業利用分)
・文房具や小規模な備品(ケーブル、マウス、USBメモリなど)
・オンラインサービスの有料プラン(Web会議ツールやチャットツールなど)

判断に迷う支出は、領収書等を保管したうえで、確定申告時に税理士や専門家へ相談することが望ましいと言えます。

青色申告を使わないと損をする理由

青色申告を使わないと損をする理由

個人事業主が節税を検討する際、まず確認したいのが「青色申告」の活用有無です。青色申告には「青色申告特別控除」が設けられており、要件を満たすことで最大65万円まで所得を減額できます。

※青色申告とは、帳簿をつけて税務署に「青色申告承認申請書」を提出することで認められる申告方法で、白色申告よりも控除などの優遇が受けられる制度のこと。

所得が減れば、所得税だけでなく住民税や国民健康保険料にも影響するため、実際の節税効果は金額以上に大きくなり得ます。

65万円の控除を受けるためには、複式簿記による記帳を行い、損益計算書や貸借対照表など所定の書類を添付して申告することが条件となります。

複式簿記に慣れていない場合でも、クラウド会計ソフト(例:「freee会計」や「マネーフォワード クラウド」など)を利用すれば、銀行口座やクレジットカード明細を連携し、自動仕訳機能を活用しながら記帳負担を軽減することが可能です。

青色申告を行うには、税務署への「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出が必要です。一般的には、開業届は事業開始日から1か月以内、青色申告承認申請書は「青色申告を行いたい年の3月15日まで」などの期限が設けられています(年の途中で開業した場合は、開業日から2か月以内などの例外あり)。

白色申告と青色申告では、同じ売上・同じ経費であっても、青色申告特別控除の有無により最終的な税負担が変わります。課税所得が300万円程度のケースであっても、65万円の控除を適用できるかどうかで、年間の税額が数万円単位で異なる場合があります。

今後も継続的に事業を運営していくのであれば、早い段階で青色申告へ切り替えておくことは、長期的な節税の観点からも有効な選択肢と言えるでしょう。

控除で節税する仕組み

控除で節税する仕組み

控除とは、算出された所得から一定額を差し引くことを認める仕組みであり、経費とは別枠で活用できる「税負担を軽減するための制度」と捉えると分かりやすくなります。

【個人事業主が押さえておきたい主な所得控除】
・基礎控除:すべての納税者が利用できる基本的な控除
・配偶者控除・扶養控除:一定条件を満たす配偶者や扶養親族がいる場合に適用される控除
・社会保険料控除:国民年金、国民健康保険、介護保険料など自己負担した社会保険料
・小規模企業共済等掛金控除:小規模企業共済などの掛金を支払った場合の控除
・生命保険料控除:生命保険や個人年金保険などの保険料の一部
・医療費控除:一定額以上の医療費を負担した場合に利用できる控除

特に、iDeCo(個人型確定拠出年金)や小規模企業共済といった制度は、将来の備えのための積立を行いながら、掛金の全額または一定額が所得控除の対象となる点で、節税効果の高い仕組みです。

加入にあたっては、家計の状況に応じた無理のない掛金設定とともに、年間どの程度の税負担が軽減されているかを意識しておくと、継続のモチベーションにもつながります。

実例付きで確認するNG・注意点

実例付きで確認するNG・注意点

節税を意識したつもりが、結果として「申告ミス」や「機会損失」につながってしまうケースも少なくありません。特に開業から数年のうちは、以下のようなポイントでつまずきやすいため、注意が必要です。

・レシート・領収書の受け取り漏れ
事業用の支払いは、少額であってもレシートや領収書を受け取り、保管することを徹底します。積み重ねると無視できない金額になるためです。

・家事按分の根拠不足
自宅兼事務所の場合、家賃・光熱費・通信費などを仕事で使用している割合に応じて按分しますが、その根拠が曖昧だと、適切な額を経費計上できません。仕事部屋の面積や使用時間など、説明しやすい基準をあらかじめ決めておくことが重要です。

・売上・入金の計上漏れ
銀行口座への入金、請求書の金額、会計ソフトに記録した売上の金額が一致しているかを定期的に確認する必要があります。事業用と私用で口座やクレジットカードを分けておくと、照合作業がスムーズになります。

・請求書・領収書の紐づけ不足
どの支出がどの取引に対応するのかを後から確認できるよう、請求書番号や案件名をメモする、会計ソフトのメモ欄を活用するなど、記録を残しておきます。

・税理士任せで内容を把握しない
税理士に業務を委託する場合でも、売上・経費・利益・税額の関係を自分なりに理解しておくことが重要です。なぜこの税額になるのかを確認する習慣を持つことで、追加の節税余地が見つかることもあります。

・申告準備を期限直前まで先送りする
確定申告期限が近づいてから帳簿付けをまとめて行うと、レシート紛失や控除申請の漏れが発生しやすくなります。特に医療費控除やふるさと納税、iDeCoなどは証明書類が必要となるため、早めの準備が不可欠です。

今日から始める節税の習慣

今日から始める節税の習慣

節税は、一度きりのテクニックではなく、日々の業務における小さな習慣の積み重ねによって成果が蓄積されていきます。今日から取り入れやすい取り組みを、次のとおり整理します。

その1)領収書をその場でデータ化する
支払いを行ったタイミングでレシートや領収書をスマートフォンで撮影し、クラウド会計アプリにアップロードしておきます。原本は月別に封筒やファイルで保管しておくと、後からの確認も容易です。

その2)「経費候補リスト」を作成する
日常的に発生する支出を洗い出し、「経費計上できるもの」「計上できるかが曖昧で専門家に相談したいもの」といった形でリスト化します。新しいサービスやサブスクリプションを利用し始めた際には、随時リストに追加することで、申告漏れの防止につながります。

その3)不要なサブスクリプションの見直し
利用頻度の低いサービスの契約を整理し、固定費を削減することも、実質的に手取りを増やす「守りの節税」と捉えられます。

その4)青色申告とクラウド会計の活用
これから開業する方や、現在白色申告を行っている方は、青色申告への切り替えとクラウド会計ソフトの導入を検討する価値があります。金融機関やクレジットカードとのデータ連携を活用することで、記帳の効率化と青色申告特別控除の要件充足を同時に進めやすくなります。

その5)iDeCo・小規模企業共済・各種保険の定期的な見直し
既に加入している制度については、「年間でどの程度税負担が軽減されているか」「現在の掛金設定が適切か」を定期的に確認します。新たに加入を検討する場合には、老後資金の形成と節税効果の両面から、無理のない金額で始めることが重要です。

まとめ:まずは「青色申告+経費の洗い出し」から

まとめ:まずは「青色申告+経費の洗い出し」から

個人事業主の節税効果は、多くの場合「情報と準備の差」で決まります。経費計上の考え方や各種控除、青色申告の仕組みを理解し、日々の記帳と領収書管理を継続することで、無理なく“損しない”確定申告に近づくことができます。

まずは、青色申告を選択すること、そして自分の事業で経費計上できる支出を整理することから取り組んでみてください。同じ売上でも、申告内容を改善することで税負担や将来の不安は着実に軽減できます。今年の申告から少しずつ見直しを進めることで、来年以降のキャッシュフローにも余裕を持たせていけるはずです。

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