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2025.12.26
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様々な会社のリーダーや創業者の半生を追いかけて心躍らせる「創業者オタク すずきすい氏」が、多様な創業者たちの名言を紹介していきます。今回は、ローム創業者・佐藤研一郎氏の言葉として広く紹介されている一節をご紹介します。


佐藤研一郎氏(1931–2020)は、立命館大学理工学部で電子技術を学び、1950年代後半、電子部品分野がまだ発展途上であった時期に京都で事業を立ち上げました。1958年に前身企業となる「東洋電具製作所(後のローム)」を設立し、抵抗器の製造から企業としての歩みを始めています。
創業当時は設備・資金ともに十分とは言えず、製品開発の試行錯誤が続いたとされています。しかし、当時を知る人々の証言や企業史には、「困難に直面しても諦めず改善を重ねる姿勢」が佐藤氏の持ち味であったことが語られています。
今回取り上げた名言は、書籍や講話録などでしばしば紹介される表現であり、佐藤氏の粘り強さや努力を重んじる姿勢を象徴するものとして知られています。

佐藤氏の経営哲学には、「運ではなく、不断の努力によって未来を切り拓く」姿勢が一貫して流れています。技術者としての経験を背景に、試作と改良を重ねることで品質を高め、事業基盤を少しずつ築き上げていったことが社史からも読み取れます。
またロームが掲げる「文化の進歩向上に貢献する」という理念には、技術を磨き続けることが社会全体の発展につながるという佐藤氏の考えが反映されています。今回の言葉は、そうした価値観や行動姿勢を象徴するものとして理解できます。
佐藤研一郎氏の「運を天には任せない。どんなに苦しくても、神頼みにして諦めたりしない。」という言葉からは、次の3つの学びが得られます。
① 運より準備が未来をつくる
成功は偶然ではなく、積み重ねた努力によって引き寄せられるという姿勢を示しています。
② 諦めない姿勢が突破口をひらく
状況が厳しいときほど、一歩踏み出す粘り強さが活路を生みます。
③ 価値創造は行動の継続から生まれる
社会に貢献する技術やサービスは、日々の改善と挑戦を積み重ねることで育ちます。
ロームが電子部品・半導体企業として発展してきた背景には、「運任せではなく、自らの努力によって未来を開く」という創業者の姿勢が息づいています。
言葉の力を纏って、さらなる挑戦へ。
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