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2025.06.30
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様々な会社のリーダーや創業者の半生を追いかけて心躍らせる「創業者オタク すずきすい氏」に、多様な創業者たちの名言を紹介いただきました。今回は、挑戦と失敗を肯定し続けるイノベーター、テスラ創業者:イーロン・マスク氏の言葉をご紹介します。
「失敗はオプションだ。もし何も失敗していないのなら、十分に革新的でないということだ。」
この言葉は、テスラの創業者であるイーロン・マスク氏が、同時に創業し、率いるSpaceXでの開発経験から語られたものです。現在SpaceXは、火星移住を視野に入れた壮大な宇宙開発を進めており、NASAとの連携をはじめ、様々な宇宙ミッションを成功させています。
しかし、こうした成功の裏には数々の失敗が積み重なっています。2006年、SpaceXが初めて挑戦したロケット「ファルコン1」の打ち上げは、わずか25秒でエンジンが停止し、本体を喪失するという失敗に終わりました。その後も連続して失敗が続き、3回連続の打ち上げ失敗という苦しい時期が訪れます。ロケット一基あたりにかかる莫大な費用は、会社の存続すら危ぶまれるほどのインパクトをもたらしました。
それでもマスク氏は諦めることなく、1回ごとの失敗から徹底的に学び、改善を重ねました。そして4度目の打ち上げでついに成功を収め、以降のSpaceXの快進撃へと繋がっていったのです。
マスク氏の言葉は、革新的な挑戦に失敗がつきものであるという現実を、肯定的に受け入れる視点を与えてくれます。失敗は「避けるべきもの」ではなく、「必要な通過点」であり、むしろ失敗をしていないということは、それだけ挑戦の深度が浅いとも言えるのです。
SpaceXの打ち上げ失敗の連続は、ただの技術的なトラブルではなく、「新しい知見を得るプロセス」だったとマスク氏は捉えています。そして、その知見を次に生かす姿勢こそが、真のイノベーションを生む源泉となっています。
いきなり完璧を追い求めたり、失敗を恐れすぎて行動できないことが最も避けるべきケースというわけです。その裏返しから生まれる行動力こそが、彼を時代の先頭に立つ創業者たらしめているのです。
イーロン・マスク氏の「失敗はオプションだ。もし何も失敗していないのなら、十分に革新的でないということだ。」という言葉からは、次の3つの学びが得られます。
SpaceXの挑戦から見えてくるのは、「失敗を許容できる文化こそが、イノベーションの土壌である」ということです。創業者にとって、「失敗を恐れない」ことは単なる勇気ではなく、戦略であり、文化であり、武器でもあるのです。
言葉の力を纏って、さらなる挑戦へ。
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