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2024.12.12
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様々な会社のリーダーや創業者の半生を追いかけて心躍らせる「創業者オタク すずきすい氏」に、多様な創業者たちの名言を紹介いただきました。今回は、挑戦者にとって強力な指針となる沼田昭二氏:株式会社神戸物産(業務スーパー)創業者の言葉です。
沼田昭二氏が語るこの言葉には、この世になくて困るものなら、自ら創出するという強い意思と行動力が込められています。業務スーパーは、飲食店経営者や家庭の消費者が手頃な価格で食材などの商品を購入できる場として人気を博し、成長を遂げましたが、その背後には「ないものは自分でつくる」という哲学がありました。
沼田さんは、1985年、35歳の時に神戸物産(業務スーパー)の前身となる、有限会社フレッシュ石守を創業。スーパー事業(業務スーパー)を筆頭に、神戸物産の事業は今でこそ、大きな規模となり、社会にインパクトを与えるような存在になっているわけですが、創業当時は、とにかくお金がなく、手持ち10万円から、軽トラック1台で商売を始めたのでした。資金・人脈・知識など、ないものづくしの中で始めた商売。小さく始め、自分になかったあらゆるモノ・コトを自らの手で地道に創り出していったのです。
沼田氏の哲学は、「必要なものを自らの手で生み出す」ことにあります。彼は市場のニーズそして、自身のニーズを敏感に察知し、必要性を計り、自ら先陣を切って生み出すことに力を注いできました。
そんな沼田氏は、近年、新たに株式会社町おこしエネルギーという会社を創業し、地熱発電の活用を筆頭に日本・世界のエネルギー問題に取り組んでいます。その際、沼田氏自ら、自走式の掘削機を設計しました。この掘削機は、事業に必要でしたが、当時、日本にはなく、自ら設計に至ったというわけです。
そもそも地熱発電に着目し、日本・世界のエネルギー問題に取り組もうという活動自体に関しても、中々、資金面や設備面で、活発化していないエネルギー問題への取り組みに対して、これまでの商売で気づいた財産と経験と知恵を活かし、解決の糸口を見つける先陣を切るべく立ち上がったわけです。
まだこの世にない、けれども、必要とされていること、その解決策を他に探すのではなく、その現状に気づいた自らが解決策を創り出していこうという姿勢が、沼田氏のあらゆる行動に反映されています。
起業・創業初期は、資金に、知恵に、技術に、経験に、人脈に、何から何までないものづくしの環境に見舞われるケースは非常に多いと思います。そんな環境を前に、つい心がくじけてしまう人も少なくないでしょう。沼田氏の「ないものは自分でつくればいい」という言葉は、そんな悩める挑戦者たちに、嘆く必要はないと、寄り添ってくれる言葉であり、自分でとにかくやってみなさいと、後押ししてくれる言葉でもあります。
今回ご紹介した名言から学べるポイントは、
どうしてもないものねだりになってしまう挑戦者にとって、「自分でやってみればいいか」と余計な悩みが吹っ切れるきっかけになると同時に、日々の挑戦をより楽しく奮い立つものにするための行動の指針となることでしょう。自分自身の小さな行動から、未来を切り拓きましょう。言葉の力を纏って、さらなる挑戦へ。
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