LOADING
2026.02.01
読了時間目安
5分
様々な会社のリーダーや創業者の半生を追いかけて心躍らせる「創業者オタク すずきすい氏」に、多様な創業者たちの名言を紹介いただきました。今回は、出光興産の創業者・出光佐三氏の言葉をご紹介します。


出光佐三(1885–1981)は、1911年に門司で出光商会を創業し、石油販売の事業を始めました。外資系企業が強い影響力を持つ石油業界において、日本の独立した企業として歩むことは容易ではありませんでしたが、出光は信義と人間関係を重んじる姿勢を貫いて事業を拡大していきます。
戦後の混乱期、多くの企業が人員整理に踏み切る中、出光は社員を解雇しない方針を掲げました。資金繰りや経営効率よりも、人の誇りと生活を守ることを優先する。その姿勢は、1953年の「日章丸事件」に象徴されるように、国際的な圧力の中でも信義を選ぶという判断にもつながっていきます。今回の言葉は、こうした出光佐三の経営姿勢を端的に表すものとして語り継がれています。

出光佐三の経営哲学の中心には、「会社は人の集まりであり、金はそのための道具にすぎない」という考え方がありました。利益や資本を目的にするのではなく、人が誇りを持って働ける場をつくることこそが、企業の存在意義であると考えていたのです。
社員を家族のように捉え、労使対立を否定し、互いに信頼し合う関係を築く。出光興産が長く「人間尊重経営」と呼ばれる独自の文化を育んできた背景には、こうした創業者の思想があります。この名言は、効率や利益が先行しがちな時代においても、「何を主とし、何を従とするのか」を問い続ける出光佐三の価値観を象徴していると言えるでしょう。
出光佐三氏の「金の奴隷となるな、人を主とし金を従とせよ。」という言葉からは、次の3つの学びが得られます。
① 金は目的ではなく手段である
利益は人を生かすための道具であり、経営の最終目的ではありません。
② 人を信じることが組織を強くする
人を大切にする姿勢が、長期的な信頼と持続性を生み出します。
③ 信義を貫く勇気が道を拓く
困難な状況でも、人としての正しさを選ぶ決断が未来をつくります。
出光興産の歩みが示すように、人を主とする経営は、時代や環境が変わっても揺るがない強さとなるのです。
言葉の力を纏って、さらなる挑戦へ。
この記事を読んだあなたに
おすすめの記事
同じ筆者の記事を読む